平成22年10月、排尿時に自覚症状もなく突然血尿がわずかですが放
出されました。
平成16年に大腸癌を手術した経緯があることから前立腺癌の疑いが脳裏
をよぎりました。
大学病院泌尿器科外来を訪ね検査をした結果は前立腺肥大症と診断されま
した。
医師の説明では、前立腺肥大症は前立腺の腫瘍の一種ともいえますが、前
立腺癌より尿道に近い方の組織がこぶのように大きくなり、周囲の組織を
少しづつ押しのけるように大きくなるのです。
前立腺肥大症のこぶは、中高年のほとんどすべての男性に見られ、いわば
男性の宿命であり、それ自体は病気とはいえないものです。
前立腺肥大が排尿障害として、排尿が出にくい・回数が多くなった・排尿
後スッキリしないなどの症状を起こしたときに前立腺肥大症と呼ばれるの
です。
前立腺は男性の生殖器のひとつで約15gのクルミ大・膀胱の下方・直腸
の前方に位置し尿道の周りを取り囲み前立腺肥大症と前立腺癌が主な病気
です。
前立腺肥大症では、中を貫いている尿道が圧迫され狭くなることで排尿が
出にくく・回数が多くなるなどの症状が現れます。
前立腺癌は早期では自覚症状がないため発見が遅れることが多く、泌尿器
科外来で発見される前立腺癌の約40%はすでに他の臓器に転移している
状態と
いわれております。
日本においては高齢化・食生活の欧米化の影響もあって、前立腺癌患者は
今後急激に増加すると予測され20年前と比べ最近の前立腺癌死亡数の予
測値比は約3倍と全ての癌の中で最も高いといわれます。
前立腺癌は自覚症状がなく、早期に発見する方法は血液検査が最も精度の
高い検査です。
前立腺癌が疑われる場合には前立腺生検が必要になり、早期発見できれば
高い確率で完治します。
治療には、①ホルモン療法、②手術療法、③放射線療法があります。
診察を受けた後、現在は尿検査と投薬を受けるため3ヵ月毎に通院してお
ります。
前立腺肥大症前に比べ排尿は細く・弱く・少量に・回数多くなりました。